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物忘れの基礎知識

脳の老化による物忘れと、認知症による物忘れの違い

思い出せない人年齢を重ねるごとに、物忘れが多くなってきます。中には、「認知症の始まりではないか」と、不安に感じてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、「脳の老化」による物忘れと、「認知症」による物忘れは異なります。

「人の顔を見ても名前が出てこない」、「とっさに言葉が出てこない」といった事でも、そのもの自体を覚えているようであれば、「脳の老化」によるもので、正常な範囲と言えます。日常生活にも大きな支障をきたすことは無いでしょう。

一方、認知症による物忘れとは、名前だけでなく、そのものを覚えていなかったり、体験したこと自体を忘れてしまっている状態です。他にも、時間や季節、人や場所が混乱するというような症状も現れます。この状態が進行すると、やがて近所に散歩へ出ても帰り道がわからず帰れない、といった事や、バスや電車に乗ることもできなくなり、日常生活を送るのが困難となります。

「アルツハイマー型認知症」と「脳血管性認知症」

認知症には大きく分けて2つあります。
一つは「アルツハイマー型認知症」、もう一つは「脳血管性認知症」です。
アルツハイマー型認知症とは、脳細胞の死が脳全体で起きることで、脳が萎縮して発症する認知症で、残念ながら明確な原因や予防法は確立されていません。
もう一つの「脳血管性認知症」は、動脈硬化が進み、血栓が脳血管につまることによって発症する認知症です。動脈硬化を防ぐことで、認知症予防に繋がる可能性があります。

「あれ?」と感じたら医師に相談を

認知症による物忘れの場合、早めの医師の受診が大切です。これは、本人以上に、周りの人が気付いてあげる事が大切です。
現在、残念ながら認知症を完治させる治療方法はまだ見つかっておりませんが、早期発見することで、適切な治療方法や、薬で症状の進行を遅らせる事ができます。

受診してみると、認知症ではなかった、というケースもありますので、焦らずに、まずは相談してみるのが大切です。
物忘れを防ぐには

老化による物忘れは、よく噛むことで防ぐ!

認知症発症リスク脳の老化防止には、脳の働きを止めないことと、刺激を与えることが最も重要です。

そこでおすすめするのは、「よく噛む」という事です。
噛む事で、脳の血流を増加させ、記憶や情緒と深い関わりがある「海馬」を刺激し、活性化させます。しっかりと食べ物を噛めない人は、しっかり噛める人に比べて認知症のリスクが1.3倍になっているという研究もあります。自分の歯が少ない人でも、入れ歯などの義歯を使う事によって認知症のリスクが低減されることもわかっており、このことからも、「よく噛む」という行為の重要性が明らかになっています。

(Yamamotoら、Psychosomatic Medicine, 2012)

それだけでなく、噛むことで、歯や歯茎の健康維持や肥満対策、表情筋を鍛える事もできるので、やわらかいものばかりでなく、歯ごたえのある物も積極的に食べて、老化を防ぎましょう。

水溶性食物繊維で認知症予防!

「脳血管性認知症」を防ぐには、動脈硬化を起こさないようにしましょう。
コレステロール値が高いと、動脈硬化を引き起こす原因となりますが、水溶性食物繊維にはコレステロール値の上昇を抑える効果があり、腸内のコレステロールを便と一緒に排出するので、動脈硬化を防ぐ効果があります。
水溶性食物繊維を上手く食事に取り入れ、栄養バランスの良い食事を心がけて、動脈硬化を起こさない身体にしましょう。

生活習慣病も原因?

現在「アルツハイマー型認知症」や「脳血管性認知症」については明確な原因や予防法は確立されていません。しかしながら、高血圧や糖尿病などの生活習慣病とも関連があると言われています。これらを予防する事で、認知症発症の可能性を減らせるかもしれません。

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まずはここから改善!

歯ごたえのあるものを食べましょう

するめとおしゃぶりこんぶ普段の食事のシーンを見直してみましょう。柔らかいものばかりで、すぐに飲み込んでいませんか?
まずは、噛む回数を意識的に増やす事から初めてみましょう。
しかし、いつもの食事のまま噛む回数だけを増やす事は、慣れるまで大変でしょう。そういう方は、間食を「よく噛むもの」に変えてみるのも良いかもしれません。例えば、スルメやおしゃぶり昆布のように、噛めば噛むほど味が出るものであれば、飽きずに咀嚼を続ける事が出来、味を楽しみながら噛む回数を増やす事ができるでしょう。

動脈硬化を防ぐ食材を取り入れましょう

動脈硬化を防ぐ為には、コレステロール値を下げる食事を摂る事が大切です。海藻類・野菜・果物・大豆製品などには、「不飽和脂肪酸」が含まれており、コレステロール値を下げる働きがあります。

また、昆布やひじき、わかめ等の海藻類、熟した果実、寒天などには、コレステロール値の上昇を抑える水溶性食物繊維が豊富に含まれています。
これらの食材を上手く食事に取り入れて生活習慣病を予防し、認知症を防ぎましょう。

※動脈硬化の原因には、食生活の他にも、遺伝や喫煙等様々あり、食物繊維を摂取していれば完全に防げるというものではありません。また、動脈硬化の予防においては食生活の改善の他に、運動なども重要です。
※食物繊維を過剰に摂取すると、下痢を引き起こし、必要なミネラル分が失われる原因にもなります。バランスの取れた食生活を心がけましょう。

※食品を摂取することにより疾病が治癒することはありません。身体に不安を抱えている方は、必ず医療機関へ相談してください。
※栄養素を一度に多量に摂取することで病気のリスクが減ったり、より健康が増進することはありません。バランスの取れた食生活を心がけましょう。
※当ページで提供しております情報は、医療行為を行うものではありません。現在治療中の方は、必ず主治医に相談の上ご利用ください。
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